※この記事には船員コミュニティの口コミをもとに構成した部分があります。投稿者の主観であり、すべての職場に当てはまるものではありません。
この記事はこんな方におすすめ
- 「3級海技士(機関)の筆記試験、何から手をつけていいかわからない」
- 「三級機と三級内、回答する問題の違いを整理したい」
- 「乗船しながら限られた時間で効率よく合格したい」
- 「次の定期試験で何が出るか、目星をつけたい」
受験前に確認|過去問・合格基準・試験日程
この先は、過去問12回分の傾向から「何を優先して覚えるか」を絞るための内容です。勉強を始める前に、以下の3点を先に押さえておいてください。
受験前に確認すべき3つ
国土交通省が筆記試験の翌月上旬を目安に過去問を公開しています。この記事の分析と照らし合わせながら解くと効率が上がります。
→ 国土交通省|海技試験の過去問
② 定期試験の日程表
海技試験は年4回(2月・4月・7月・10月)実施されます。申請期限は試験開始の35日前〜15日前(2月期は40日前〜)です。受験予定の地方運輸局のサイトで最新の日程を確認してください。
③ 合格基準と科目合格ルール
下記の通り、全科目受験か科目免除ありかで基準が変わります。
合格基準の仕組み



















筆記試験の合格基準
各科目の得点がそれぞれ配点の50%以上、かつ全科目の得点合計が65%以上で合格
科目免除ありの場合
受験した各科目がそれぞれ65%以上で合格
科目合格制度
不合格でも65%に達した科目は「科目合格」になり、3年間有効。次回以降その科目は免除できます。
つまり、全科目まとめて受ける場合は「苦手科目を50%でギリギリ超えて、得意科目で稼いで合計65%に持っていく」という戦略が可能です。一方、科目免除で受ける場合は各科目65%が必要なので、苦手科目を残すと逆に厳しくなります。
この記事の頻出テーマを押さえておけば、どちらのルートでも合格ラインに乗せやすくなります。
全科目受験なら、すべてを完璧にする必要はありません。苦手分野を無理に深掘りするより、Aランクの頻出テーマを確実に得点源にしたほうが効率的です。たとえばキ1なら、複合サイクルp-V線図・過給機・ボイラ構造・ボイラ水管理・プロペラ穴埋めを先に仕上げるだけでも、空欄をかなり減らせます。「全部やる」より「頻出を落とさない」が3級の基本戦略です。
3級海技士(機関)筆記試験の全体像



















試験科目と配点は以下の通りです。
3級海技士(機関)筆記試験の科目構成
キ2(機関2):3時間。4問×100点=400点
キ3(機関3):1時間30分。2問×100点=200点
シ(執務一般):1時間30分。2問×100点=200点
4級との大きな違いは、キ1の試験時間が3時間に延び、キ2が4問に増えていること。その分だけ求められる記述量と知識の深さが増します。




この記事では、直近12回分の過去問(R5年4月期〜R8年2月期)を全問分析し、科目別の頻出テーマと効率的な勉強法をまとめました。
3級は4級と比べて出題バリエーションが広がりますが、12回分を並べるとローテーションパターンがはっきり見えてきます。「何が繰り返し出ているか」を把握してから過去問に取り組むのが圧倒的に効率がいいです。
記述式答案で点を取る"型"



















3級の筆記試験は加点法で採点されます。知っている内容はできるだけ多く、かつ筋道立てて書くことが重要です。以下の型を覚えておけば、答案の骨格が崩れにくくなります。
答案の型|テーマ別の書き方
→ 原因 → 起こる現象 → 異常時の処置 → 予防策の順で書く
構造説明(ボイラ内設置物・船尾管・弁等)
→ 名称 → どこにあるか → 何の役目か → なぜその構造かの順で書く
線図・図の問題(p-V線図・p-h線図・T-s線図等)
→ いきなり説明文を書かない。各点の意味と定義を先に固めてから、各過程を説明する
比較・判定系(衝動vs反動・キー付きvsキーレス等)
→ 共通点 → 違い → それぞれの利点欠点の順で書く
1テーマにつき、まずは3〜4文で完結できるように練習してください。書きすぎて時間が足りなくなるより、要点を押さえて短く書いたほうが全体の得点は伸びます。
点を落とす書き方と点が入る書き方
同じ知識でも、書き方によって得点は大きく変わります。クランク室爆発を例に比較します。
「潤滑油が原因で爆発する。危険なので止める。防爆弁がある。」
→ 知識自体は間違っていないが、順番がバラバラで因果関係が見えない。加点法では点が拾いにくい。
「クランク室内で潤滑油がミスト化し、過熱部に触れて着火すると爆発が起こる(原因)。異常はオイルミスト検出器(OMD)で検知する(現象の把握)。異常を認めた場合は急な操作を避けて負荷を下げ、必要に応じて停止する(処置)。予防として、過熱原因の除去、防爆弁の整備、潤滑管理を行う(予防)。」
→ 原因→現象→処置→予防の型に沿って書いているので、採点者が各項目に加点しやすい。
型を意識するだけで同じ知識量でも得点が変わります。答案練習では「型通りの順番で書けているか」を毎回チェックしてください。
三級機と三級内の違い|回答する問題が違う



















三級機(三級海技士(機関))は蒸気タービン船を含むすべての船舶に対応する免状、三級内(内燃機関三級海技士(機関))はディーゼル機関の船舶に限定した免状です。
キ1の回答問題の違い:
三級機:問1, 2, 3, 4, 6 の5問を回答
三級内:問2, 3, 5, 6 の4問を回答
問2・問3・問6は共通。違いは以下の通りです。
三級機のみ:問1(蒸気タービン+ガスタービン)、問4(船用2胴D形水管主ボイラ)
三級内のみ:問5(補助ボイラ)
内航船のほとんどがディーゼル機関なので、内航ディーゼル船中心で考えるなら多くの場合は三級内で足ります。将来タービン船や外航・特殊船を視野に入れるなら、三級機を検討する価値があります。
三級内は4問なので、1問あたりの配点比重が大きい点に注意してください。




キ1(機関1)の頻出テーマと勉強法
キ1は3級の筆記試験の核になる科目です。ディーゼル機関の構造・性能・運転管理、ボイラ、プロペラと幅広い範囲から出題されます。
問1㈠(三級機のみ):蒸気タービン
12回分の分析で見えたパターンは以下の通りです。
タービン3種類の説明(再熱・背圧・再生)が2回、カーチスタービンのノズル翼列配置+圧力速度変化の略図が2回、過熱蒸気使用の利点が2回出ています。
このほか、衝動タービンvs反動タービンの判定、熱勘定図、速度線図の記号など1回ずつのテーマもあります。
タービン3種類の説明とカーチスタービンの略図は必ず書けるようにしておいてください。
問1㈡(三級機のみ):蒸気タービン副問
副問はバラつきが大きいですが、ロータの危険速度が2回、動翼(シュラウドの役目+衝動反動タービンの断面形状)が2回出ています。
ロータの危険速度は「固有振動数と回転数が一致して共振が起こる速度」という定義と、共振によるロータの損傷をセットで暗記しましょう。
問1㈢(三級機のみ):ガスタービン
最頻出はGT用語3つの説明(3回)です。過去に出た用語は、ハングスタート、フレームアウト、ホットセクション、ホットスタート、ウエットモータリング、コールドセクション、ウエットスタート、ドライモータリング、モジュール構造です。
次いで、GT特長穴埋め(燃料・排ガス・潤滑油消費量)が2回、GT作動流体(圧力/温度/速度の最高箇所+出力の2/3と1/3の消費先)が2回です。
GT用語は3つセットで聞かれるので、上記の用語をすべて説明できるようにしておけば安心です。
問2(共通):ディーゼル機関の性能・構造



















複合サイクルのp-V線図は、教科書や過去問PDFで必ず確認してください。この図の各点の位置関係と、圧縮比・締切比・最高圧力比の定義を答えられれば得点できます。
問2㈡では、クランク室爆発(原因・警報装置・処置・構造)が2回、タイロッド(利点欠点・ねじ種類・曲げ応力防止)が2回、排気弁(プローテータ・すり合わせ・ステライト)が2回出ています。
クランク室爆発は必ず出る定番テーマです。爆発の原因(潤滑油のミスト化→引火)、オイルミスト検出器(OMD)による警報、異常過熱時の処置(負荷軽減→徐々に停止)、防爆弁の構造をセットで暗記してください。
問3(共通):DE構造詳細・調整・過給機
問3㈠ではシリンダライナの抜出し要領+冷却水側検査事項が2回、クランク軸(真円度・偏摩耗・釣合いおもり)が2回出ています。
問3㈡で最も頻出なのは排気タービン過給機(3回)です。遠心圧縮機のサージング現象、給気圧が標準値より高い場合の原因、軸流式タービンの固形物洗浄vs水洗浄の利点など、過給機関連は幅広く出題されます。
過給機は3級のキ1で最も差がつくテーマなので、重点的に勉強してください。
問4(三級機のみ):船用2胴D形水管主ボイラ
問4㈠はボイラ構造(ドラム内設置物・管径・取付方法)が12回中6回と、全科目を通じて最も高い出題頻度です。蒸気ドラム内の設置物(気水分離器・沈降管・化学注入管など)、水ドラム内の設置物、過熱器管寄せの仕切板の理由、水冷壁管寄せのハンドホールの理由を必ず暗記してください。
問4㈡はボイラ水管理(硬度・シリカ・pH)が12回中5回で超頻出です。硬度に制限値を設ける理由、一時硬度と永久硬度の違い、シリカの害(タービン翼への付着)、pHの管理理由(腐食防止)をセットで覚えておけば半分以上の回で得点できます。
問5(三級内のみ):補助ボイラ



















問5㈠ではほかにも、マンホールドア開放注意事項+安全弁ドレン抜き装置(2回)、DE船の補助ボイラ+排ガスエコノマイザ系統(2回)が出ています。
問5㈡では吹出し(水面/底部吹出しの時期と弁・内管の取付図)が2回、振動燃焼(脈動燃焼)が2回出ています。吹出し弁と内管の取付は略図を描いて説明する問題なので、実際に手を動かして図を描く練習をしておいてください。
問6(共通):プロペラ・船尾管・軸系
問6㈠はプロペラ穴埋め(キー付き/キーレスプロペラ+ピッチ比)が12回中3回で最頻出です。「キー付きプロペラは変動トルクによる⑦力でキー溝部にクラック発生の危険→キーレスプロペラにすると④部の円周方向に発生するクラックも回避」という穴埋めのパターンを丸暗記してください。
問6㈡は油潤滑式船尾管(海水式との比較、重力タンク位置基準、スリーブ不要理由)が2回、中間軸受(DE主軸受との相違点、注油方法、潤滑油漏れ防止)が2回出ています。
キ2(機関2)の頻出テーマと勉強法
キ2は3級から4問構成に増えます。ポンプ・冷凍装置・電気・制御・甲板機械と範囲が広いですが、同一問題がそのまま2〜3回繰り返されるパターンが強いのが特徴です。
問1:ポンプ・冷凍装置・遠心油清浄機
問1㈠(ポンプ)では往復ポンプ(送出し量が理論値より少ない理由+弁の特徴)が3回、軸流ポンプ(水流方向・揚程・始動時弁状態)が2回出ています。
問1㈡ではガス圧縮式冷凍装置のp-h線図(機器名・冷媒状態・同一温度の2点)が3回で最頻出です。p-h線図の読み方を一度しっかり理解しておけば、繰り返し得点源にできます。
p-h線図は教科書や過去問PDFで確認してください。A〜D各点の冷媒の状態と、各過程に対応する機器名が穴埋めで出題されます。
問2:電気
問2㈠(電気計算)では、端子電圧450V・負荷電流10A・消費電力3.6kWの単相交流負荷からインピーダンス・抵抗・リアクタンス・力率を求める問題が2回出ています。また、インダクタンスLが正弦波交流電源に接続された場合の瞬時値変化図+ベクトル図が2回出ています。
問2㈡では三相誘導電動機の1相断線問題(運転継続理由・始動しない理由・単相運転の不具合)が3回、同期発電機の並行運転(手動操作による同期投入及び負荷分担手順)が2回出ています。
三相誘導電動機の1相断線は問2㈡で最も出題頻度が高いテーマなので、必ず書けるようにしておいてください。
問3:半導体・計測・自動制御
問3㈠では回路計(テスタ)の抵抗測定手順が3回で最頻出です。同期発電機のアースランプ(接地灯)の接続図+明るさ変化の理由が2回出ています。半導体関連(トランジスタ、LED、ダイオード)は出題形式が毎回変わりますが、基本的なPN接合の原理を理解しておけば対応できます。
問3㈡(自動制御)ではフィードバック制御の穴埋め(目標値と比較→偏差→制御動作+検出部+サーボ機構+P動作)が2回出ています。自動制御の基本用語(シーケンス制御・制御偏差・ステップ応答・プログラム制御・オンオフ動作・比例動作・積分動作・ハンティング)はすべて説明できるようにしておきましょう。
問4:工具・弁・甲板機械・操舵装置
問4㈠では工具4種の使用場面(ギヤプーラ・インサイドマイクロメータ・トースカン・トルクレンチ)が2回、各弁の名称の由来(仕切弁・ボール弁・玉形弁・アングル弁)が2回出ています。
問4㈡では電動油圧操舵装置(バイパス弁・安全弁・操縦棒の制御)が3回で最頻出です。甲板機械(バウスラスタ+フィンスタビライザ)が2回、サイドスラスタが2回、ブルドン管圧力計(誤差原因・振れを小さくする方法・他の検出部)が2回出ています。
キ3(機関3)の頻出テーマと勉強法
問1:燃料油・潤滑油・材料・力学
問1㈠(燃料油・潤滑油)は出題テーマが非常に多岐にわたりますが、燃料重油に該当する処置(水分多い・夾雑物多い・硫黄分多い)が2回出ています。潤滑油では粘度・粘度指数・油性・アルカリ価・スポットテストなどが満遍なく出題されます。
問1㈡(力学・材料)では用語説明(モーメントと運動量)が2回、摩擦に関する穴埋めが2回出ています。鋼の熱処理(焼入れ・焼なまし・焼もどし)、鋳鉄の性質、熱応力なども各1回出題されています。
問2:機械製図・計算問題
問2㈠(機械製図)ではねじの製図(「めねじ」の図示2回+ねじの略図穴埋め1回)が計3回で最頻出です。ねじの種類・呼び径・寸法の読み方を練習しておいてください。
問2㈡(計算問題)は毎回テーマが変わりますが、以下の公式を暗記しておけば対応できます。
正味熱効率:η = 出力 ÷(燃料消費量 × 発熱量)
ボイラ効率:η = 蒸気量 ×(蒸気エンタルピー − 給水エンタルピー)÷(燃料消費量 × 発熱量)
応力:σ = P / A
安全係数:S = 極限強さ ÷ 許容応力
燃料消費量と船速の関係:一定航程の場合、消費量は速度の2乗に比例
線膨張:ΔL = L₀ × α × ΔT
ベルト伝動力:P =(T₁ − T₂)× v
密度比(理想気体・定圧):ρ₁ / ρ₂ = T₂ / T₁(絶対温度)
計算が苦手な人は全部を均等にやる必要はありません。正味熱効率・ボイラ効率・応力+安全係数の3パターンは最優先で、過去問でも出題頻度が高いです。燃料消費量と船速の関係もよく出ます。一方、線膨張・密度比・ベルト伝動力は各1回程度なので、上の4パターンが仕上がってから取り組めば十分です。
公式だけ見てもピンとこない人のために、実際の過去問から2問だけ解いてみます。
【例題1】正味熱効率(R5/4出題)
▼ 解き方
使う公式:η = 出力 ÷(燃料消費量 × 発熱量)
300kg/h × 42,000 kJ/kg = 12,600,000 kJ/h
Step2 出力の単位を揃える(kW → kJ/h)
1,250 kW × 3,600秒 = 4,500,000 kJ/h
Step3 割る
η = 4,500,000 ÷ 12,600,000 = 0.357(約35.7%)
💡 ポイント:kW(=kJ/s)をkJ/hに変換するために×3600を掛ける。これを忘れると単位が合わずに不正解になります。
【例題2】応力+安全係数(R6/7出題)
▼ 解き方
使う公式:σ = P / A、A = πd²/4、安全係数 S = 極限強さ ÷ 許容応力
920 MPa ÷ 5 = 184 MPa
Step2 必要な断面積を出す
A = P ÷ σ = 26,000 N ÷ 184 N/mm² = 141.3 mm²
Step3 直径を出す
d² = 4A ÷ π = 4 × 141.3 ÷ 3.14 = 179.9
d = √179.9 = 約13.4 mm
💡 ポイント:「安全係数で割る→断面積を出す→直径を出す」の3ステップ。ボルト径の問題はこの流れで毎回解けます。MPa=N/mm²なので、kNをNに直せば単位がそのまま揃います。
シ(執務一般)の頻出テーマと勉強法
問1:当直・法規・燃料油管理
問1㈠(当直・法規)では機関部当直交代時の確認事項(航行中2回+停泊中1回=計3回)が最頻出です。DE主機損傷事故の処置が2回、寒冷地停泊中の当直注意事項が2回と続きます。
問1㈡では潤滑油の積込み及び船内貯蔵が2回出ています。
問2:応急工作・安全・環境
問2㈠(応急工作)では機関室の浸水対応が2回、ガス切断の作業要領が2回、アーク溶接が2回、チューブエキスパンダの作業要領が2回出ています。
問2㈡(安全・環境)では高所作業の災害防止注意事項が2回出ています。
シは記述問題の中でも「自分の言葉で書きやすい」科目なので、テーマ別にキーポイントを3〜5個ずつ箇条書きで暗記しておけば本番で対応できます。
次回試験の出題予想【R8年7月期向け】
出題予想の前提



















キ1の出題予想
問1㈠(ST):カーチスタービン(ノズル翼列配置+圧力速度変化の略図)、タービン3種類の説明(再熱・背圧・再生)が有力
問1㈢(GT):GT特長穴埋め(燃料・排ガス・潤滑油)、ブレイトンサイクルT-s線図、GT始動方法あたりが有力
問2㈡:クランク室爆発、タイロッド、排気弁プローテータのいずれか
問3㈡:排気タービン過給機が最有力(12回中3回の最頻出テーマ)
問4㈠:ボイラ燃焼装置、安全弁、空気→燃焼→排出経路のいずれか
問4㈡:ボイラ清浄剤(リン酸三ナトリウム+ヒドラジン)、スートファイヤが有力
問5㈠(三級内):マンホールドア開放注意+ドレン抜き装置、開放復旧後の点火手順が有力
問5㈡(三級内):吹出し(弁・内管取付図)、振動燃焼が有力
問6㈠:プロペラ羽根断面図、略図部分名称が有力
問6㈡:油潤滑式船尾管、軸心検査(浮心法)が有力
キ2の出題予想
問1㈠:うず巻ポンプ(ライナリング・軸心調整)、外接歯車ポンプが有力
問1㈡:冷凍装置の受液器均圧管+油分離器、遠心油清浄機が有力
問2㈠:単相交流回路の皮相電力・有効電力、電力変換装置穴埋めが有力
問2㈡:ブラシレス同期発電機の回路図、三相誘導電動機のシーケンス制御回路が有力
問3㈠:アースランプ、半導体(トランジスタ・LED)が有力
問3㈡:自動制御用語の説明(シーケンス制御・制御偏差・ステップ応答・プログラム制御)が有力
問4㈠:船舶用配管系統の図記号、エレベータが有力
問4㈡:電動油圧操舵装置(バイパス弁・安全弁・ポンプ音)、油圧装置の弁が有力
キ3の出題予想
問1㈠:グリース(EPグリース・万能グリースの性質)、燃料重油の灰分、セタン価が有力
問1㈡:せん断応力と偶力、熱応力、鋼の焼入れが有力
問2㈠:ねじの略図穴埋め、歯車(モジュール・バックラッシ)が有力
問2㈡:正味熱効率、ボイラ効率、燃料消費量と船速のいずれか(公式暗記で対応可能)
シの出題予想
問1㈠:航海当直基準(当直者が有すべき知識能力)、入渠中の注意事項、ERM(エンジンルームリソースマネジメント)が有力
問1㈡:機関日誌、油水分離器の取扱い注意事項が有力
問2㈠:船内応急工作(チューブエキスパンダ・旋盤加工)、浸水対応が有力
問2㈡:回転工作機械の災害防止、酸素欠乏場所の作業注意事項が有力
予想が外れても受かる「保険プラン」
出題予想はローテーション分析に基づいていますが、100%当たる保証はありません。予想に寄せすぎて外れると大ダメージなので、以下の「最低セット」は予想に関係なく必ず仕上げてください。
予想に関係なく必ず仕上げる最低セット
キ2:冷凍p-h線図(3回)+三相誘導電動機1相断線(3回)+電動油圧操舵装置(3回)+回路計テスタ(3回)+同期発電機並行運転(2回)
キ3:計算公式8つ + ねじの製図(3回)
シ:当直交代の確認事項(航行中2回+停泊中1回=計3回)
この最低セットだけで、キ1〜シのすべてに1問以上の得点源を確保できます。予想テーマの勉強は、この最低セットを仕上げた上で追加するイメージで進めてください。
頻出テーマの優先順位表|まずAランクから潰す
12回分の出題データから、テーマを出題頻度順にA・B・Cランクに分類しました。時間がない人はAランクから潰してください。Aランクを固めるだけでも、各科目に得点源を作れます。
キ1(三級機・三級内共通部分)の優先順位
・複合サイクル(4回)
・排気タービン過給機(3回)
・プロペラ穴埋め(3回)
Bランク(2回/余裕があれば)
・クランク室爆発、タイロッド、排気弁プローテータ
・シリンダライナ抜出し、クランク軸
・油潤滑式船尾管、中間軸受
Cランク(1回/AとBが終わってから)
・最高圧ふぞろい、ディーゼルノック、連接棒、始動装置など
キ1(三級機のみ)の優先順位
・ボイラ構造(6回)
・ボイラ水管理(5回)
・GT用語3つの説明(3回)
Bランク(2回/余裕があれば)
・タービン3種類(再熱・背圧・再生)、カーチスタービン略図、過熱蒸気利点
・GT特長穴埋め、GT作動流体
・ロータ危険速度、動翼シュラウド
Cランク(1回)
・衝動/反動判定、熱勘定図、速度線図記号、後進タービンなど
キ1(三級内のみ=問5)の優先順位
・自動燃焼制御装置(3回)
・ボイラ水管理(酸消費量・塩化物イオン・硬度)(3回)
Bランク
・マンホールドア開放注意+ドレン抜き装置(2回)
・DE船補助ボイラ+排ガスエコノマイザ系統(2回)
・吹出し弁・内管取付図(2回)、振動燃焼(2回)
キ2の優先順位
・往復ポンプ(3回)
・冷凍装置p-h線図(3回)
・三相誘導電動機1相断線(3回)
・電動油圧操舵装置(3回)
・回路計テスタ(3回)
Bランク(2回)
・同期発電機並行運転、軸流ポンプ、アースランプ、フィードバック制御穴埋め
・甲板機械、サイドスラスタ、工具4種、弁の名称由来、ブルドン管圧力計
・電気計算(インピーダンス・力率)
Cランク(1回)
・各テーマの細かいバリエーション
キ3・シの優先順位
・ねじの製図(めねじ図示+略図穴埋め)(3回)
・計算公式8つの暗記
シ Aランク
・当直交代の確認事項(航行中2回+停泊中1回=計3回)
シ Bランク
・DE主機損傷事故の処置(2回)、寒冷地停泊中の当直注意事項(2回)
・機関室浸水対応(2回)、高所作業の災害防止(2回)
乗りながら勉強する人への最短ルート























3級機関の筆記対策で定番の2冊はこれです。
おすすめ教材
→ 頻出問題を図解+専門用語の補足付きで解説。「丸暗記ではなく理解して覚えたい人」向け。
② 三級海技士(機関)800題 問題と解答【2026年版】(成山堂・¥3,520)
→ 直近3年分の過去問を収録。「とにかく過去問を回したい人」向け。この記事の出題分析と合わせて使えば、どの問題を優先すべきかがわかります。
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第1週:キ1の丸暗記(1日30〜40分×7日)
Day1:問2㈠ 複合サイクルp-V線図 + 問2㈡ クランク室爆発・タイロッド
Day2:問3㈠ 始動装置・連接棒 + 問3㈡ 排気タービン過給機(サージング)
Day3:問6㈠ プロペラ穴埋め(キー付き/キーレス/ピッチ比)+ 問6㈡ 油潤滑式船尾管
Day4:【三級機】問1㈠ カーチスタービン+タービン3種類 + 問1㈡ ロータ危険速度
Day5:【三級機】問1㈢ GT用語3つ+GT作動流体+GT特長穴埋め
Day6:【三級機】問4㈠ ボイラ構造 + 問4㈡ ボイラ水管理(硬度・シリカ・pH)
Day7:【三級内】問5㈠ 自動燃焼制御・マンホールドア開放注意事項 + 問5㈡ 吹出し・振動燃焼・ボイラ水管理
第2週:キ2+キ3+シの暗記(1日30分×7日)
Day8:キ2問1 ポンプ(往復+うず巻+軸流の基本)
Day9:キ2問1㈡ 冷凍装置p-h線図+遠心油清浄機
Day10:キ2問2㈠ 電気計算(インピーダンス・力率・ベクトル図)
Day11:キ2問2㈡ 三相誘導電動機(1相断線)+同期発電機並行運転
Day12:キ2問3(回路計テスタ・アースランプ・自動制御穴埋め)+ 問4(弁の名称・工具・電動油圧操舵装置)
Day13:キ3問1(潤滑油・燃料油・材料・摩擦)
Day14:キ3問2(製図+計算公式)+ シ(当直交代・応急工作・安全)
第3週:記述練習+過去問(1日30分×7日)
Day15-17:最重要テーマを自分の言葉で書く練習(p-V線図・クランク室爆発・ボイラ構造)
Day18:計算問題の公式確認+例題3問
Day19-21:直近6回分の過去問を通しで解く
崩れた日の最低メニュー
乗船中は、毎日きれいに30分取れるとは限りません。疲れて何もしたくない日は「今日は何もしない」ではなく、最低メニューだけ回してください。
10分しかない日のメニュー
② 答案の型で3文だけ書く(クランク室爆発 or ボイラ構造)
③ 前日に間違えた計算式を1つだけ見直す
3級は長時間勉強する日を作るより、止まらない日を増やしたほうが受かりやすいです。
試験当日の持ち物と使える器具
試験当日に持ち込めるものを事前に把握しておくと、勉強段階から準備ができます。
3級機関|筆記試験の持ち込み可能なもの
※3級機関の筆記には英語科目がないため、辞書の持ち込みは不要です。詳細は受験する地方運輸局の最新案内を確認してください。
口述試験:海技試験六法(成山堂)または海事六法(海文堂)1冊
電卓は2,000〜3,000円程度の一般的なもので十分です。計算問題では√(ルート)を使う場面があるので、ルート機能付きのものを用意しておいてください。
4級から受けたい人はこちら。
4級海技士(機関)の出題傾向
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4級海技士(機関)筆記試験の頻出テーマと勉強法|過去問12回分析
4級海技士(機関)筆記試験の過去問12回分を全問分析し、科目別の頻出テーマをランク付けしました。四級機と四級内の違い、計算問題の解き方、乗船中の最短勉強ルートまで解説します。
続きを見る
5級から受けたい人はこちら。
5級海技士(機関)の出題傾向
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5級海技士(機関)筆記試験の頻出テーマと勉強法|過去問12回分析
5級海技士(機関)筆記試験の過去問12回分を全問分析し、科目別の頻出テーマをランク付けしました。五級機と五級内の違い、計算問題の解き方、乗船中14日間の最短勉強ルートまで解説します。
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まとめ
この記事のポイント
- 3級は4級より記述の深さと範囲が広がるが、12回分の過去問で明確なローテーションパターンがある
- 全科目受験なら各科目50%以上+合計65%以上、科目免除ありなら各65%以上が合格基準
- キ1は複合サイクル(4回)、ボイラ構造(6回)、ボイラ水管理(5回)が超頻出
- キ2は同じ問題がそのまま繰り返される傾向が強い(三相誘導電動機1相断線3回、冷凍p-h線図3回、電動油圧操舵装置3回)
- 記述答案は「型」を決めておくと崩れにくい(安全系は原因→現象→処置→予防)
- 頻出テーマに絞れば、乗船中1日30分×3週間で「最低限の一周」が可能。合格ラインを狙うなら、この土台に過去問演習を追加する
- 直近2回の出題は同じ形式では出にくい傾向があるが、重要テーマは形を変えて再出題されることもあるため完全に捨てない
- 予想に寄せすぎず、「最低セット」を先に仕上げてから予想テーマを追加する
筆記合格後の流れ
筆記試験に合格すると、口述試験に進みます。口述試験の実施日は筆記試験の合格発表日にあわせて掲示されます。筆記合格の有効期間は15年間なので、すぐに口述を受けられなくても問題ありません。
一部の科目だけ合格した場合は「科目合格」として3年間有効です。次回以降、その科目を免除して受験できます。
※この記事は過去問12回分(R5年4月期〜R8年2月期)の分析と、船員コミュニティの口コミをもとに構成しています。口コミ部分は投稿者の主観であり、すべての職場に当てはまるものではありません。出題傾向は変更される場合があります。最新の試験情報は国土交通省・地方運輸局の公式サイトでご確認ください。