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6級海技士で何ができる?求人1,662件分析でわかった就職先・給料・キャリアの現実

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こんにちは。船員くんです。(@tankerkun)
船員くん

この記事はこんな方におすすめ

  • 「6級海技士を取ったけど、就職先って本当にあるの?」と不安な方
  • 「6級を取るか、免状なしで飛び込むか迷っている」未経験の方
  • 「6級って意味ないって聞いたけど、実際どうなの?」と気になる方

 

6級海技士とは?制度上の位置づけ

ヒヨコくん
6級海技士ってどんな資格なの?取る意味あるのかな…
海技士免状の中では一番下の級だね。でも「一番下だから意味がない」とは限らない。まずは制度をちゃんと理解しよう。
船員くん

 

6級海技士は、海技士免状6段階(1級〜6級)の最下位に位置する国家資格です。

取得するには、甲板部または機関部で2年以上の乗船履歴を積んだうえで、筆記試験(4択マークシート)に合格する必要があります。水産高校の卒業者であれば、筆記試験が免除される養成講習で取得できるケースもあります。

 

6級で乗れる船・就ける役職は、航行区域とトン数によって細かく決まっています。

 
6級海技士(航海)の乗船範囲

航行区域 就ける役職(総トン数による制限)
沿海 200トン未満の船長 / 500トン未満の一航士 / トン数制限なしの二航士・三航士
近海 200トン未満の一航士まで
遠洋 二航士・三航士のみ(一航士以上にはなれない)

 

6級海技士(機関)の乗船範囲

航行区域 就ける役職(推進機関の出力による制限)
沿海 750kW未満の機関長 / 1,500kW未満の一機士 / 出力制限なしの二機士・三機士
近海 750kW未満の一機士まで
遠洋 二機士・三機士のみ(一機士以上にはなれない)

出典:船舶職員及び小型船舶操縦者法施行令 別表第一

 

制度上は「既得権益者への救済措置」の意味合いが大きく、業界内での評価も分かれるところです。では、実際に6級を持っていると求人市場ではどう見られるのか。海のハローワークの全求人データから見ていきます。

 

【独自データ】6級で応募できる求人は全体の何%?

ヒヨコくん
6級って実際どれくらい求人があるの?データで見たい!
海のハローワークに掲載されている全1,662件の求人を独自に集計してみた。結論から言うと、6級を取ると応募できる求人が倍になる。ただし、まだ半分の門は閉じたままだ。
船員くん

 

以下は、保有する免状のレベル別に「応募可能な求人が何件あるか」を集計した表です。

 

保有免状 応募可能件数 全体比 給与中央値(月額手取り)
免状なし 382件 23.0% 28.0万円
6級 844件 50.8% 32.0万円
5級 1,306件 78.6% 35.0万円
4級 1,572件 94.6% 35.0万円
3級以上 1,609件〜 96.8%〜 35.0万円

海のハローワーク掲載求人1,662件(2026年3月時点)を独自集計

 

ポイントは3つあります。

 

1つ目:6級を取ると応募可能求人が2倍以上になる

免状なしだと応募できるのは全体の23%(382件)。6級を取るだけで50.8%(844件)に跳ね上がります。「免状1枚でここまで変わるのか」というのが正直な感想です。

 

2つ目:でも4級を取ると全体の95%に到達する

6級で50%、4級で95%。つまり6級はまだ半分のドアが閉じている免状です。6級で満足せずに上位免状を目指すべき理由が、この数字に凝縮されています。

 

3つ目:免状なし→6級で給与中央値が月4万円上がる

月額手取りの中央値が28万円から32万円へ。年間にすると約50万円の差です。さらに4級まで取ると35万円になります。

 

6級でも活躍できる場だったり求人はしっかりあるのでしょうか?

 

無資格だと資格持ち+αで人間を余計に乗せないといけなくなるので会社は望まない

 

では、6級の462件の求人の中身をもう少し掘り下げてみます。

 

6級求人の87%は職員(士官)ポジションです。航海系は二航士94件・航海士53件・一航士51件・船長18件、機関系は一機士69件・機関長41件・機関士29件・二機士18件と、部員ではなく職員としての採用が大半を占めます。

ただし注意点があります。6級+経験不要の求人はたった45件。全体のわずか10%です。6級を取っただけで経験がないと、選択肢は極端に狭くなります。経験不要の給与中央値は31万円、経験要は39.5万円と月8.5万円の差があります。

 

一方で、完全未経験(免状なし×経験不要)でも235件の求人があります。つまり「6級を先に取ってから就職する」ルートだけでなく、「免状なしで飛び込んで経験を積みながら取る」ルートにもちゃんと求人上の根拠があるということです。

 

6級の就職事情|「日帰りは無理」は本当か?

ヒヨコくん
6級だと日帰りの船には乗れないって聞いたけど…本当?
データを見る限り「ゼロではないが、かなり厳しい」が正確なところだね。
船員くん

 

6級で応募できる462件の求人を船種別に見ると、トップ5は以下の通りです。

 

船種 件数
貨物船 146件
タンカー 74件
ケミカル船 46件
ガット船 34件
給油船 19件

 

日帰り・通勤型の求人はどうか。全体で117件あるうち、6級で応募可能なのは58件。内訳は曳船・給油船・タンカー・旅客船が中心です。

 

日帰りの船は6級ではまず無理と思っていい。求人では6級以上とかいうのはまず見ないから、登録して6級持ちなことを理解している会社からかけてくるものを待つのがベストかと

 

日帰りの船となるとタグとか島渡し船とか警戒船になるけどどれも6級じゃムリそう。小型船は乗組員全員役職つくから4級は求められるし。警戒船は免状じゃなくて小型船舶免許が必要だ

 

大型船のしたっぱならスカウトたくさん来ると思う

 

掲示板の声とデータは概ね一致しています。日帰り系は「まず無理」ではなく「58件あるが選べる立場ではない」。6級で就職先を確保するなら、まずは大型船の部員や下位職員ポジションを狙うのが現実的です。

 

航海と機関で就職事情はどう違う?

 

航海 機関
6級求人数 291件 170件
給与中央値 38.0万円 40.0万円
主な職種 二航士94件・航海士51件 一機士64件・機関長38件

 

機関は件数こそ少ないですが、給与中央値は航海より2万円高く、機関長や一機士など上位ポジションの比率が高いのが特徴です。

 

6級は取るべきか?航海・機関・年齢別の判断基準

ヒヨコくん
結局、6級を先に取った方がいいの?それとも免状なしで飛び込む方がいい?
正直、航海か機関か、そして年齢によって答えが変わる。自分の場合は免状なしで飛び込んで、乗りながら上位免状を取ったよ。
船員くん

 

筆者自身は、免状なし・未経験で内航船に飛び込みました。乗りながら免状を取得し、3社5年の経験を積んで今に至ります。その経験から言えるのは、6級を先に取るかどうかより「とにかく早く乗ること」の方が大事だったということです。

ただし、これは甲板部(航海)の話。機関部は事情が違います。

 

航海(甲板部)の場合

デッキなら甲板員2年やった方が金も稼げる

 

データが裏付けています。免状なし×経験不要の求人が235件あり、その多くがタンカーや貨物船の甲板員・機関員です。航海志望であれば、6級養成講習に時間とお金をかけるより、甲板員として乗り始めて経験を積みながら4級の筆記試験を先に受ける方が効率的です。

 

機関の場合

機関員は求人がない。エンジンなら尾道行く価値あるかも

 

免状不問で機関部の求人は限られます。尾道海技学院の6級養成なら就職先の斡旋も受けられるため、機関志望なら6級養成講習を経由する価値はあります。実際、6級機関の求人は170件あり、一機士64件・機関長38件と職員ポジションが中心です。

 

年齢別アドバイス

 

20代前半:海技短大で4級を取る方が長期的に有利です。

浪人してでも海短に行くべきだったと嘆くこと間違いなし

 

20代後半:6級を取って小さい船で職員になり、1年で4級の履歴をつけるルートもありです。

 

30代:迷わず乗ってください。6級でも直乗りでもどちらでもいいので、とにかく早く経験を積み始めることが最優先です。

 

40代

6級なんの意味もない。行くなら短大出て4級とるか未経験で入るか

 

年齢行った未経験者だと学歴や免状は無視に近い扱い。まずは乗って仕事で動いて協調性を豊かに

 

40代以上の場合、6級養成に通う時間がもったいないという意見が多数派です。未経験OKの会社に直接飛び込むか、予算と時間があれば海技短大で4級を取る方が合理的です。なお、学校によってはホームページに書いていない暗黙の年齢制限があることもあるので、事前に確認が必要です。

 

組合入ってから学校行くと補助が出るからおすすめ

 

6級からのキャリアアップ|4級・3級への現実的なルート

ヒヨコくん
6級を取ったあと、どうやって上の免状を目指せばいいの?
データでも示した通り、6級→4級で求人の世界が一変する。止まらずに上を目指すことが大事だよ。
船員くん

 

改めて、6級と4級の差を求人データで確認します。

 

6級 4級
応募可能件数 844件 1,572件 +728件
全体比 50.8% 94.6% +43.8pt
給与中央値 32.0万円 35.0万円 +3.0万円/月

 

6級→4級で新たに開放される728件の内訳を見ると、船長108件・機関長96件・一航士90件と、上位ポジションがずらりと並びます。4級を取ると「どの船種でも、どの役職でも選べる」状態に近づきます

 

キャリアアップの実例

自分は未経験で三年のって六級自力で取って、四年のって三級、講習いって取ったよ!

 

内航で船乗りするなら、三級あるだけで色々変わってくるよ。

 

4級ごときで講習受けるなんて金の無駄だから筆記一発でとればいい

 

現実的なルートとしては、6級取得後に大型船の部員として経験を積みながら、4級の筆記試験を独学で突破するのが最も一般的です。4級までなら講習でも取れますが、自力受験の方がコストはかかりません。3級まで取れば内航での選択肢はほぼ無制限になります。

 

業界の本音|「6級なんて意味ない」は本当か

ヒヨコくん
ネットで「6級は意味ない」って見かけるけど…
業界内でも意見が割れるテーマだね。両方の声を紹介するよ。
船員くん

 

掲示板では、6級免状の価値をめぐって大論争が繰り広げられたことがあります。

 

「6級は意味ない」派の声

4年乗って6級すらないって無能すぎだろ。さっさと4級取れよ

 

尾道仲間は結構機関長もうやらされてるって聞く。もちろんみんななんもできん

 

6級に限った話じゃない。自分で直せないから業者呼んで、業者がくる頃にパチンコ行く機関長も居る

 

「免状だけで人を測るな」派の声

免状の大小が人間性を現すモノでは無い。

 

一級二級が有っても人間性が疑われるような人間なら必要無い。気が利かない、社交性が無い、挨拶が出来ないじゃあ無意味で不要。免状至上主義も考えモノだよ。

 

普通の生活して食っていくだけなら免状は5級で充分。少し安心を持たすなら4級。

 

船乗りの人生は努力次第でどうにでもなるんだからな

 

どちらの意見にも一理あります。ただ、求人データが示しているのは明確です。

6級で応募できる求人は全体の半分。4級なら95%。

「6級に意味がない」のではなく、6級で止まることに意味がないのです。6級はゴールではなく通過点。そこから上を目指すかどうかで、選べる船も給料も大きく変わります。

 

まとめ

この記事のポイント

  • 6級を取ると応募可能な求人が23%→51%に倍増する。給与中央値も月4万円アップ。
  • ただし4級なら95%の求人に応募可能。6級はまだ半分のドアが閉じた状態。
  • 航海志望なら免状なしで飛び込むルートもあり。機関志望なら6級養成の価値が高い
  • 日帰り船は6級だと厳しい。大型船の部員→経験を積んで上位免状が現実的。
  • 「6級は意味ない」のではなく「6級で止まること」に意味がない。通過点として活かそう。

 

 

※この記事は筆者の3社勤務経験、海のハローワーク掲載求人データ(2026年3月・1,662件)の独自分析、および掲示板からの情報をもとに構成しています。求人状況は時期により変動します。就職・転職の際は最新の公式情報や、会社への直接の問い合わせで確認してください。

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