











海上自衛隊(海自)や海上保安庁(海保)から内航船員への転職は、実際に一定数存在します。しかし、「船の上で働いていた」という共通点があるだけで、公務員と商船の世界は想像以上に違います。
この記事では、筆者が複数社の内航船会社で見てきた公務員出身者の転職事例と、業界内の率直な評価をもとに、海自・海保からの転職で知っておくべきことをまとめました。
この記事でわかること
- 海自から内航への転職ルートと現実(甲板・機関別)
- 海保から内航への転職ルートと現実
- 海自在籍中に海技免状を取る方法と注意点
- 2025年の制度変更:防衛省・国交省・海運業界の連携強化
- 海技免状(6級〜3級)の難易度目安
- 内航に来てから「嫌われる人」と「受け入れられる人」の違い
- 入社後90日で覚えるべきことの目安
- 自衛隊OBが短期離職しやすい構造的な理由
- 面接で確認すべき7項目
- 求人の探し方と応募ルート
海上自衛隊から内航船員への転職
結論から言うと、海自から内航への転職は「可能だが、最初は必ず部員から」です。
海自で艦船に乗っていた経験があっても、商船の実務経験はゼロ。バルブの色や操舵号令など、海自と商船では細かいルールが違います。免状を持っていても、いきなり航海士や機関士として当直を任せられるレベルではないのが現実です。
仕事に対する姿勢と、覚えの程度で
甲板手→士官見習いだね






























カーゴでも採用はされると思うけど1人ワッチ出来ないと船の中でお荷物扱いされて居心地は最悪だろね















つまり、部員スタートを受け入れる覚悟があるかどうかが、海自からの転職で最初に問われるポイントです。1年も部員をやれば大抵のことはできるようになるので、焦らずに商船の仕事を一から覚える姿勢が大事です。
幹部自衛官の場合
幹部自衛官(士官相当)で、すでに4級以上の実免を持っている場合は、もう少しスムーズです。
瀬戸内で5000トンクラスが通れる所を持っていければ言うことなしだ。
あと船種毎の仕事は乗ってから覚えても1週間ありゃなんとかなるさ。















ただし、これは「免状+操船能力がある」場合の話。免状があっても操船経験がなければ、やはり部員スタートが無難です。
機関部出身者の場合
海自には機関系の職種も多く、機関部出身者が内航に来るケースもよくある話です。
筆者が一緒に働いた海自出身者の一人は、30代の機関部出身でした。タンカーに機関部員として入社しましたが、最初に驚いていたのは「荷役がある」ということ。海自の艦船で機関に従事していても、商船の荷役には一切触れません。タンカーならポンプ操作やバルブの配管系統、カーゴならクレーンや補機の扱い──船種ごとに覚えることが違います。
ただ、この人は「自衛隊では〜」を一切言わなかった。分からないことは素直に聞き、コミュニケーション力が高かったので、割とすぐに船内に馴染んでいました。甲板でも機関でも、結局は「素直さ」と「コミュニケーション能力」が全てです。
海自と商船はここが違う
「同じ船なんだから大丈夫だろう」と思って内航に来ると、細かい違いの多さに面食らいます。筆者も複数社で公務員出身者と一緒に働きましたが、最初に戸惑うポイントはだいたい共通しています。
海自と商船の主な違い
| 項目 | 海上自衛隊 | 商船(内航) |
|---|---|---|
| バルブの色 | 自衛隊独自の色分け | 商船規格(異なる) |
| 操舵号令 | 軍用号令 | 商船用号令(国際基準) |
| 荷役 | 基本なし | 船員の主要業務の一つ |
| 乗組員数 | 数十〜数百名 | 5〜20名程度 |
| 業務範囲 | 分業制(自分のマークだけ) | 何でもやる(荷役・整備・掃除・食事当番) |
| 食事 | 給養員が調理 | 司厨員がいない船では自炊 or 飯炊き当番 |
| 休暇 | 定期的に陸上勤務あり | 3ヶ月乗船1ヶ月休暇が基本(延長もある) |
| 指揮系統 | 軍隊式の明確な階級 | 船長の裁量が大きく、フラットな面も |
特に大きいのが荷役(にやく)の存在です。海自の艦船には荷役という概念がほぼありませんが、商船では積み荷を積んで降ろすのが仕事の中心。タンカーなら配管操作、カーゴならクレーン操作やラッシング、RORO船なら車両の固縛──船種ごとにまったく違う荷役技術を覚える必要があります。これは甲板部だけでなく機関部も同じで、荷役中のポンプ監視やバラスト操作など、海自にはなかった業務が加わります。
また、商船は乗組員が5〜10名程度の船も多く、一人ひとりの守備範囲が広い。海自のように「自分のマークの仕事だけやればいい」という環境ではありません。甲板の整備、ペンキ塗り、食事当番──何でもやる覚悟が必要です。
乗船中は殆ど休みは無いと思った方が良い
アンカー打っても守錨直あるし暇あれば整備作業
荷役も当然あるし基本走って積んで走って降ろしての繰り返し
























海上保安庁から内航船員への転職
海保からの転職は、海自に比べると内航の世界に近い分だけスムーズです。
海保は国交省の管轄で、船の運航に関する教育内容が商船に近い。海自が「軍隊」であるのに対し、海保は「海の警察」。筆者の周りでも、海保出身で船長をやっている人は珍しくありません。
わりと普通















海保→内航がスムーズな理由
海保と商船が近い理由はいくつかあります。同じ国交省管轄であること、港湾での運用経験があること、そして海技免状の教育体系が商船に準じていること。海保の巡視船も商船と同じ港を使い、同じVHFチャンネルで通信しています。
そのため、海保出身者は操船感覚やブリッジワークの基本が商船に近く、内航に来てからの適応が早い傾向があります。海自出身者が「別世界から来た人」に見えるのに対し、海保出身者は「隣の業界から来た人」くらいの距離感です。
ただし、海保と商船の最大の違いは「荷役があるかどうか」です。海保の船は貨物を運ばないので、荷役の経験はゼロ。この点は海自からの転職者と同じで、一から覚える必要があります。
機関部についても同様で、海保の機関系出身者が内航に来るケースはあります。巡視船のエンジン整備経験は商船でも活きますが、荷役に関わるポンプ操作や補機の運用は商船独自のもの。甲板と同じく、荷役は一から覚える前提です。
なぜ海保を辞めて内航に来るのか
「使命感でやる仕事」という声もある通り、待遇面では海保のほうが恵まれているケースも多い。















海保の待遇目安(業界内の情報)
- 40歳で年収700万円程度
- 入社10年で年収600万円程度
- 定年まで安泰(公務員)
内航の中小企業で同等の年収に達するには、一航士〜船長クラスになる必要があります。安定性も含めると、純粋な待遇比較では海保に軍配が上がるケースが多い。
それでも海保から内航に来る理由としてよく聞くのは、「自分で船を動かしたい」「組織の縛りから離れたい」「地元に戻りたい」といった動機です。転勤の多さや組織特有の人間関係が嫌で辞める人も少なくありません。









なお、海保には内航とは逆方向のキャリアもあります。海保の有資格者向け試験を受ければ、内航から海保への転職も不可能ではありません。ただし体力試験があり、特に腹筋が鬼門という声も。
腹筋が鬼門なんで,もし受けるなら気を付けて。















→ 未経験・無資格・借金150万から船員になった僕の3社転職記録
海自在籍中に海技免状を取るルート
「海自に入って免状を取ってから内航に転職する」という計画を立てる人もいます。衣食住が保証された環境で免状が取れるなら合理的に見えますが、現実はそう簡単ではありません。
筆者が業界関係者から集めた情報をもとに、海自内での免状取得ルートの注意点を整理します。
「運航に携わる経歴」がつく職種は限られる
海自には50以上の職種(マーク)がありますが、乗船履歴として確実に認められるのは「航海」と「電測」の2つだけです。
機関系で海技免状(機関)を目指す場合も同様に、「機関の運転」に該当する職種に配属される必要があります。
攻撃系のマーク(1分隊)でも艦橋での見張り業務を通じて海技士取得が可能な事例はありますが、確実ではありません。希望のマークに配属されるかどうかは、入隊後の適格性審査と適性検査の結果次第です。
適格性審査に半年〜1年かかる
海自で艦船に乗るためには「適格性」と呼ばれる身辺調査をクリアする必要があります。所属団体や交友関係、家族構成まで細かく申請し、結果が出るまでに半年から1年。この間は船に乗れません。
免状の講習調整が難しい
海技試験の受験や講習のスケジュールを調整するのも一苦労です。緊急出港があれば予定は白紙。在籍中に計画通り免状を取るのは、本人の努力だけでは解決できない部分があります。
蒸気タービン艦の経験がある場合
海自の蒸気タービン艦に乗っていた経験がある場合は、内燃機関限定なしの免状が取得できるケースがあります。この免状は外航のLNG船やLPG船(ガスキャリア)で重宝されるため、内航だけでなく外航への道も開ける可能性があります。該当する方は、除隊前に乗艦証明の内容を細かく確認しておくことをおすすめします。
2025年:防衛省・国交省・海運業界の連携強化
制度の動き(2025年3月)
- 採用に関する広報の積極的な実施(必要資格・勤務環境・キャリアパスの情報提供)
- 業種説明会やインターンシップの機会の設定
- 職業訓練等の充実
退職自衛官の海運業界への再就職を国として後押しする動きが本格化しています。海自在籍中にこの制度を活用できるかどうか、所属部隊の援護担当に確認しておくとよいでしょう。
除隊前に必ずやること|書類は先に動く
海自から内航に行くつもりなら、除隊してから書類集めを始めるのでは遅いです。最低限、以下の3点は在職中に整理しておく必要があります。
除隊前に準備すべき書類
- 在職証明書:在籍事実と期間を証明するもの
- 乗船履歴が分かる証明書(乗艦証明):海技士試験の受験に使用。「乗船履歴が必要」「○級海技士(航海/機関)受験のため」など、使用目的を具体的に書いて依頼すること
- 現在保有する海技免状の控え:持っていれば
特に乗艦証明は、必要な情報(乗船期間・艦種・従事した職務内容)を先に明確にしておかないと、発行側も何を書けばいいか分かりません。依頼から発行まで数週間かかることもあるため、退職直前に慌てないよう、早めに動くのが鉄則です。









海技免状の難易度目安
海自・海保からの転職を考えるうえで、免状のレベル感を知っておくことは重要です。業界内でよく言われている難易度の目安を紹介します。
免状の難易度目安
| 免状 | 勉強期間の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 6級 | 半月〜1ヶ月 | 「中学生が半月勉強したら取れる」レベル |
| 5級 | 約2ヶ月 | 6級の延長線上 |
| 4級 | 約3ヶ月 | 実免があれば内航でかなり有利 |
| 3級 | 約半年 | ここまで取れば会社を選べるレベル |
あえていうなら、荷役の手伝いくらいかな?















免状がなくても甲板員として乗船は可能です。ただし、免状なしでは配乗上の制約があるため、会社側も採用に二の足を踏むケースがあります。6級だけでも持っていれば、選択肢は大きく広がります。
なお、海自で乗艦証明を発行してもらえれば、当直部員の履歴証明として活用できる可能性があります。除隊前に必ず確認しておきましょう。
内航で受け入れられる人、嫌われる人
海自・海保どちらからの転職でも、内航に来てからもっとも嫌われるのは「前の職場の話ばかりする人」です。
見てても、海保は〜海自は〜ばっかり言って全然仕事のやり方覚えてくれなくて















商船の現場には、商船のやり方があります。「海自では〜」「海保では〜」を封印し、一から学ぶ姿勢を見せられるかどうかが、受け入れられるかどうかの分かれ目です。
内航で受け入れられるために
- 前職の話を封印する:「海自では」「海保では」は禁句。聞かれたら答える程度に
- 部員スタートを受け入れる:免状があっても、最初は部員から。焦らない
- 商船のルールを一から覚える:バルブの色、操舵号令、荷役の手順──すべて違う
- 勘の良さと協調性:学歴ではなく、現場で動けるかどうかが評価される
勘の良さと自己犠牲精神が発揮できれば周囲は仲間に入れてくれるだろう。















経験者であっても未経験者であっても、内航の世界では「乗せてくれる船に乗って経験を積む」のが最初の一歩です。条件を選べるようになるのは、商船での実務経験を積んだ後の話です。
筆者が見てきた公務員出身者のリアル
筆者は複数社で海保・海自出身者と一緒に働いた経験があります。うまくいった人と、すぐに辞めていった人の違いは明確でした。
うまくいった人は、最初の数ヶ月を「修行期間」と割り切っていました。分からないことは素直に聞き、雑用も嫌がらない。前職の話は聞かれたときだけ、控えめに答える。こういう人は半年もすれば船内で信頼され、1年後には士官見習いに上がっていました。
先ほど書いた海自出身・30代・機関部の人が典型例です。タンカーの機関部員として入り、最初は荷役があること自体に驚いていましたが、「自衛隊だから」という話を一切しなかった。周囲への聞き方が上手く、前職のプライドよりも目の前の仕事を覚えることに集中していたので、比較的早く信頼を得ていました。
うまくいかなかった人は、最初から「自分は経験者だ」というプライドが前に出ていました。「前の組織ではこうだった」「このやり方は非効率だ」──こういう発言は、商船の現場では反感しか買いません。結局、船内で孤立して数ヶ月で退職するパターンが多かった。









入社後90日で覚えるべきことの目安
「素直さが大事」とは言っても、具体的に何を、どんな順番で覚えればいいか分からないと不安なはずです。筆者が見てきた範囲で、入社後90日の目安を整理します。
入社後90日の到達目安
- 最初の1週間:船内のルール(生活動線・当番の回し方・安全対策)を覚える。仕事ができないのは当然なので、まずは怪我をしないことが最優先
- 1ヶ月:教えられた作業を徐々にできるようになる。係船、甲板作業、ワッチの流れなど、言われたことを再現できるレベル
- 3ヶ月:教えられたことを一通りできるようになる。ここまで来れば「この人は大丈夫だな」と周囲が判断するラインに達する
最初から完璧を目指す必要はありません。むしろ、最初の90日はプライドを使う時期ではなく、商船仕様に自分を作り替える時期だと割り切ったほうがうまくいきます。
公務員出身者が特につまずきやすいのは、制度面のギャップです。残業代の計算方法、休暇の運用、福利厚生──公務員時代に当たり前だった制度が、中小の内航会社では整っていないことがあります。このギャップに「こんなはずじゃなかった」と感じて辞める人もいるので、入社前に確認しておくことが重要です。
自衛隊OBが短期離職しやすい構造的な理由
ここまで「覚悟」や「姿勢」の話をしてきましたが、自衛隊OBが内航で苦戦するのは本人の姿勢だけが原因ではありません。海自と商船の「仕事の構造」そのものが違うことが、短期離職の根本的な理由です。
筆者が複数社で見てきた事例、および業界内で共有されている情報をまとめると、自衛隊OBの短期離職率は体感でかなり高いです。






























なぜここまで厳しい評価になるのか。最大の原因は海自の「分業制」と商船の「何でもやる」文化のギャップです。
海自の艦船は数十〜数百名が乗り組み、一人ひとりの業務範囲が細かく区切られています。自分のマーク(職種)の仕事だけを何十年もやり続ける。結果として、「持場以外は35年間ノータッチ」という人が珍しくない。
ところが内航船は5〜10名で船を回すため、甲板員でもホーサー(係船索)の取り扱い、アンカー操作、操舵、荷役の補助、ペンキ塗り、掃除──何でもやらなければなりません。海自で何十年も船に乗っていた人が、ホーサーの取り方もアンカーの操作も知らない、舵の使い方すら分からない──という事態が実際に起きます。
実際にあった失敗パターン
- ロープワークが覚えられない:引き解け結びだけ30分教えてもメモを取らない、覚えられない → 1週間で降ろされた
- 仮バースを観光と勘違い:仮バース地に家族を呼んで観光デート → 2航海で音を上げて退職
- 文句ばかりで手が動かない:「前の組織では〜」が口癖。仕事を覚えるより不満が先に出る → 2ヶ月持たず
共通しているのは、「自分は経験者だ」という自覚と、商船の現場で求められるスキルセットが全く噛み合っていないこと。海自で30年乗っていても、商船では「未経験者」です。この事実を受け入れられるかどうかが、定着できるかどうかの分かれ目になります。









面接で確認すべき7項目|入ってから後悔しないために
海自・海保出身者が内航で失敗しやすいのは、能力不足というよりも入社前の認識ズレが原因であることが多いです。面接の段階で、少なくとも次の7項目は確認しておきたいところです。
面接で確認すべき7項目
- ①最初は部員スタートか:免状があっても部員からになるケースが多い
- ②士官見習いに上がる目安は何か:半年なのか1年なのか、基準は会社によって違う
- ③船種は何か、荷役にどこまで関わるか:タンカーとカーゴでは荷役の内容がまったく違う
- ④乗船と休暇のサイクルはどれくらいか:3ヶ月乗船1ヶ月休暇が基本だが、延長がある会社もある
- ⑤司厨員がいる船か、食事当番があるか:小型船では自炊が必要なことも
- ⑥免状取得の費用や講習を会社がどこまで支援するか:全額負担から自費までさまざま
- ⑦最初の3ヶ月で求められるレベルは何か:期待値を先にすり合わせておくとミスマッチが減る
ここを曖昧にしたまま入社すると、「思っていたのと違う」で辞めやすくなります。逆にここを先に確認しておけば、部員スタートでも納得して踏み出しやすいです。
内航に来てからのキャリアパス
海自・海保から内航に転職した場合、その後のキャリアはどう進むのか。筆者の見てきた典型的なパターンを時間軸で整理します。
公務員出身者の典型的なキャリアステップ
- 入社〜3ヶ月:部員として基本作業を覚える。ロープワーク、係船作業、ペンキ塗り、ワッチの補助(機関なら機器の日常点検、補機の運転監視)
- 3ヶ月〜6ヶ月:荷役作業に慣れる。船種ごとの荷役手順は覚えることが多い
- 6ヶ月〜1年:甲板手(当直部員)に昇格。ダブルワッチで航海当直を経験(機関なら当直機関員として機関室の運転当直)
- 1年〜2年:6級を持っていなければこの間に取得。会社によっては士官見習いの打診がある
- 2年〜3年:4級または3級を取得し、三等航海士(または三等機関士)に昇格する人も
もちろん、これは順調にいった場合の目安です。船種や会社の方針、本人の適性によって大きく前後します。
重要なのは、海自・海保で培った「規律正しさ」「体力」「船上生活への耐性」は、内航でも大きなアドバンテージだということ。船の上での生活リズムに適応するのに苦労する陸上転職者に比べて、公務員出身者は生活面での適応は早い傾向があります。
問題になるのは技術面(荷役・商船特有の作業)と人間関係(前職のプライド)であって、これは本人の姿勢次第でクリアできるハードルです。















求人の探し方と応募ルート
「覚悟はわかった。で、どこから動けばいいの?」という疑問に答えます。
海自・海保から内航船員の求人を探すルートは、大きく3つあります。
内航船員の求人を探す3つのルート
- ①海のハローワークネット:国交省が運営する船員専門の求人サイト。内航の求人が最も多く集まる場所で、未経験者向けの求人もあります。まずはここで情報収集するのが基本です
- ②自衛隊の援護組織(海自在籍中の場合):各地方協力本部の援護課、基地の援護室、自衛隊援護協会が再就職を支援しています。船員希望者は、援護協会本部に設置された「船員職業紹介所」(国交省許可)が専門の窓口です。在職中から相談できるので、早めに動いておくのがおすすめです
- ③船員向け求人情報誌・紹介会社:「めざせ!海技者セミナー」(国交省主催の合同面接会)なども年に数回開催されています
海保出身者や、すでに除隊済みの方は、①海のハローワークネットが主な窓口になります。海自在籍中であれば、②の援護組織を並行して活用できるのが強みです。
いずれの場合も、「乗せてくれる会社に乗って経験を積む」のが最初のステップです。最初から条件で会社を選ぼうとすると、選択肢が極端に狭くなります。
→ 未経験・無資格・借金150万から船員になった僕の3社転職記録












まとめ
この記事のポイント
- 海自からの転職:免状があっても部員スタートが基本。甲板でも機関でも1年やれば大抵のことはできる
- 海保からの転職:海自より内航に近い。海保出身の船長は珍しくない
- 海自内での免状取得:「航海」「電測」マークに行けるかが最大のギャンブル
- 2025年に防衛省・国交省・海運業界の連携が本格化。制度の動きは要チェック
- 受け入れられるコツ:前職の話を封印し、商船のルールを一から覚える
- 入社後90日は「商船仕様に自分を作り替える期間」と割り切る
- 自衛隊OBの短期離職は「分業制→何でもやる文化」のギャップが根本原因
- 面接で乗船サイクル・船種・荷役・免状支援を事前確認する
- 6級だけでも持っていれば選択肢が大きく広がる
- 乗艦証明は除隊前に必ず発行してもらう
- 求人は海のハローワークネット+自衛隊援護組織で探す
※この記事に掲載している口コミ・体験談は、インターネット上の掲示板やSNSに投稿された情報をもとに、筆者が編集・構成したものです。すべての内航船会社・組織に当てはまるわけではありません。




